<はじめに: この回答はご相談のあった1999年12月に
すでにご相談者あて回答したものですが、
当相談コーナーのシステム改善の都合上、
再度編集して掲示しております。ご了承ください。>
コンクリートはJIS規格品でコンクリートプラントで製造されるものでなければなりません。町場の建材店のコンクリートは打設不可です。
「短時間で固まる」とはどういう意味でしょうか。短時間で凝固してしまうと逆に収縮クラックというひび割れが生じることになります。
夏冬関係なく重要なことは大きく分けていくつかあります。
1.打設されるコンクリートの内容
2.打設のし方
3.養生
です。
1.については
「コンクリート配合計画書」を提出させてください。
出荷するコンクリートプラントを確認してください。
設計強度や配合の成分などの記載があります。
打設されるコンクリートのテストピースを作り強度試験を実施することが望ましいです。冬場は「温度補正」という補正をかけて打設します。
2.については
コンクリート自体は練っている状況では「水和熱」という熱を発散します。
冬場でも約15度程度以上にはなりますので凍結することはありません。
打設はゆっくりとキチンと隅々までコンクリートが流れ込むように確認しながら打設します。型枠の中で流れていく様子が見えますので満遍なく行き渡るようにしてください。バイブレーターや木槌で叩きながらゆっくり打設します。
3.については
気温が氷点下になることでコンクリート中の水が凍ることを防止しなければなりません。凍ることでセメントの付着性が低下して分離してしまいます。冷凍の豆腐状態です。これでは強度が出ません。したがって打設部の空間温度を10度以上に保ちます。この設備が結構大変です。
地元の業者さんならほとんどはご存知でしょう。
あまりチャランポランなことを言っているようであれば
すぐに工事は中断して究明してください。
業者とあなたとのやり取りから判断しますと
業者からは少しいいかげんな回答が返ってきています。
今回の場合は細部まで確認が必要です。
できれば春まで待ったほうが無難かもしれません。