構造別の防音効果

<はじめに: この回答はご相談のあった1999年11月に
       すでにご相談者あて回答したものですが、
       当相談コーナーのシステム改善の都合上、
       再度編集して掲示しております。ご了承ください。>

音は低周波のものから高周波のものまで
耳に聞こえるものが音です。
しかしながら耳に聞こえないものもあります。
特に低周波での「振動」は耳に聞こえませんが
体には感じます。
地震もこの低周波の巨大なものです。

一般的には低周波は質量が重い中では伝播しにくく、
また高周波は質量が軽いもの中では伝播しにくいのです。

「質量が重い」とはコンクリートのようなものです。
「質量が軽い」とは発泡系のものです。
グラスウールなどのように空気が中に溜まっているものも
質量が軽いのです。

ただ、音は偏りがありませんから
両者を併用することが望ましいと思います。
また、硬いものは音を伝播しやすく、柔らかいものは
音を伝播しにくいと言う性格も覚えておいてください。

さて、ご相談の
>鉄筋コン:鉄骨鉄筋:プレコン:鉄骨プレ:鉄骨:軽量鉄骨:気泡コン:気泡コンクリート造では

鉄筋コン>鉄骨鉄筋>プレコン>気泡コンクリート造>鉄骨プレ>鉄骨>軽量鉄骨

の順で防音効果が期待できるとお考えください。

気泡コン(?)とは鉄骨造の外壁母材のALCなどです。
これはこの材料だけでは使われることはあまりありません。

いずれにしろどんな構造建物であっても
音も伝播はあるのです。
それらに向けてどのような処理を施したかが重要です。
何もしない状態ではどの内容を取ってみても
優位性を比較することは困難であるとご理解頂いた方が
よろしいかと思います。

ただし、
一般的には木造アパートよりは鉄筋コンクリート建物ですが
賃貸となりますとそこまで配慮されているものは
あまりありません。

あることはあるかもしれませんが家賃が高騰してしまいます。
このあたりの建物の装備と家賃とのバランスが難しいのです。
装備が良ければ家賃が高いので借り手は少なく物件も少ないですし、
家賃が安ければ借り手は多いのですが十分な装備は望めません。
どこで妥協するかということになります。

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