＜はじめに： この回答はご相談のあった１９９９年１０月に
すでにご相談者あて回答したものですが、
当相談コーナーのシステム改善の都合上、
再度編集して掲示しております。ご了承ください。＞
以前から光発電には大変興味をもっておりましたが、
>イニシャルコスト＋ランニングコストが高くハウスメーカーさんとの
>契約時点では諦めておりました。
>しかし、前出業者さんにいろいろ相談すると、
>１５年使えば元が取れるとのことです。
>実際の現状として施工して問題点等ないでしょうか？
>ご回答お待ちしております。
受光パネルの耐用年数は年々減少しませんでしょうか？
あなたが１５年前に購入されたソーラー電卓は
今どのように機能しておりますでしょうか？
１５年後の現在において１５年前のソーラー発電量は
現在と比較してどれほどのものだったのでしょうか？
であるとすれば
今から１５年後の発電量は今の何倍になるのでしょうか？
それが予測です。
>以下に詳細を明記致します。
>土地：正方形６０坪 建物：２階建延床３６坪切妻屋根、
>オール電化、床暖房
>隣地条件：北西側に３階建てマンションあり、
>それ以外は日照に問題なし
>見積総金額：２，８４９千円（税込み）
>国からの補助金：１，０２０千円
>市からの補助金：３１０千円
>合計１，３３０千円
>自分負担額：１，５１０千円
>システム：シャープ製単結晶１２９Ｗ×２４枚＝３．１０ＫＷ
>概算年間発電量：１００千円程度
>ランニングコスト：パワーコンディショナーの電気部品交換等で
>１０年間に約５万円程度
>ソーラーパネル掃除等：よっぽどのことがないかぎり不要
>以上です。
単位時間あたり３．１ｋｗの出力であるとして
オール電化の家電品の単位時間あたりの消費電力は
どのくらいでしょうか？
エアコンの消費量が最大だとは思いますが
１台あたり１ｋｗ／ｈは消費しませんでしょうか？
今お使いになっている家電品に対して
毎月の電気使用量を月別にまとめ
それから（発電損失を除いた純粋な）発電量を減じれば
どの程度の消費電力量かがわかりますね。
これを年間（１２ヶ月）にまとめて表を作れば年間での数値が出ます。
>環境問題にも大変興味があり プラスマイナスゼロになるのであれば
>設置したいと思います。
問題なのは１５年経過して、１５年後からどれだけの期間恩恵を受けるかを
考える必要があります。
>大手ハウスメーカーさんでも意見がバラバラですし、
>施工業者さんの意見をすべて信じるのも少し不安ですので、
>御社へご質問致しました。
今回建築された建物は３０年維持できて建ちつづけるとしても
１５年待たなければその代償の恩恵にあずかれないというのは
どのようなものでしょうか？
一般的にどのようなものでもそうだと思いますが
（たとえばアパートやマンション経営の場合などでも）
採算分岐点は早ければ早いに越したことはありませんが
７年とされています。
７年を過ぎて投資額が回収できないとなれば
誰しも手をつけません。
「自己出資金ですから採算まで考えない」
話題性や地域での実例第１号を考えておられるなら別ですが
多少なりとも出資金を回収したいとお考えであるならば
そのあたりを考えられた方がよろしいかと思います。
太陽光発電に関してはもうしばらく社会的実績が必要かと思います。
１５年で採算ベースのものには１５年とはいいませんが
実質半分の７．５年から８年程度の実績が必要です。
また、機器の開発もまだこれからだと思います。
西暦２００５年から１０年ぐらいに開発された製品ならば
安心して使えるのではないかと思います
