質問
初めて相談させていただきます。私は昨年築4年のRCのマンションを購入しました。(58、3LDK)売り主の方が、脱衣室の洗濯機置き場にガスの配管を引いて、ガスの乾燥機を使用していましたので、私も入居後(昨年10月頃)、購入して使用しております。
乾燥機の配湿を脱衣室上の換気口に直接付け使用しております。(売り主もそうして使用していた)。乾燥機使用中は、もちろん換気扇のスイッチはONしていますし、家に人がいる限りは、換気扇は回っています。(換気扇を回すと、脱衣室、風呂場、トイレが同時に換気される)。
そして、その換気扇の吹き出し口が玄関の真上にある事で、気がついたのですが、乾燥機使用中(だいたい25~45分使用)にその換気扇の出口から水滴が落ち、玄関扉をつたい共同通路まで、落ちるということに気が付きました。(冬になってから気がついたので、暑い間はなかったのかもしれません)。気がついてからは、乾燥機使用中は玄関ドアの上部に雑巾をはさむ事で、床まで、したたるのを、防いでいます。
で心配なのは、上記の様に使用をしていて、換気扇の管自体が、悪くなったりしないか?という事と、それを含めて湿気が通る事により、建物自体にカビの発生が起こらないか?と言うことです。昨年購入時(7月)、頼んだリフォーム業者さんいわく、その時点での部屋自体にカビの発生は、無いと言っておりました。この先、以上の状態で、ガスの乾燥機は使い続けて問題ないでしょうか?ご回答お願いします。
回答
<はじめに: この回答はご相談のあった2000年3月に
すでにご相談者あて回答したものですが、
当相談コーナーのシステム改善の都合上、
再度編集して掲示しております。ご了承ください。>
家庭用ガス衣類乾燥機はこのところ私どもの
新築住宅でも採用するケースが増えております。
電気式に比べて乾燥時間が短時間(15分程度)で済み
乾燥後の衣類の仕上がりも良好です。
どのお客様からも重宝がられています。
特にこの季節では「花粉」などに衣類をさらすことなく
乾燥させることができますし、
梅雨のシーズンや冬場の衣類乾燥はお手の物です。
忙しい主婦の味方になってくれる優れものです。
ただ、乾燥中はガス温風で衣類を乾燥させるために
衣類の水分を外部に排出せねばなりません。
お尋ねはこの排気(排湿)についてですが
マンションの換気扇類のダクトに接続しているということですね。
マンションの換気は親子になっているケースが多いですが
今回もそのようです。
一般的には浴室の換気扇と洗面所の換気扇
それ以外のものとしてトイレ、キッチンと3系統に分けるのが普通です。
ダクトのルートとしましては浴室と洗面所では浴室が外部側です。
なぜなら、洗面所を外部側にしますと洗面所の換気扇に
浴室の湯気(湿気)が衝突することになりますので
水滴が洗面所の換気扇から落ちるクレームが発生します。
トイレと洗面所と浴室が一緒になった場合もありますが
この場合は
トイレ>>>洗面所>>>浴室となります。
でも一般的にはトイレの匂いが洗面所や浴室に入るので
これもまた別のクレームとなりやすく
大手マンションメーカーではトイレは分けております。.
というわけで、この排気ルートを確認して欲しいと思います。
浴室>>>洗面所(今回は衣類乾燥機接続)>>>外部廊下(玄関上排気)
なのか
洗面所(今回は衣類乾燥機接続)>>>浴室>>>外部廊下(玄関上排気)
なのかということです。
後者の方が理想です。
衣類乾燥機と浴室の湯気(湿気)との比較をしてみますと
湯気の方が一般的には水分量が多いように思います。
特に問題は無いように思いますが
換気ダクトはストレートの場合はスパイラル管という
鉄板の亜鉛メッキ(ブリキ)製ですのでいずれ錆びてきます。
ドア上に錆びが出てきてなければ大丈夫でしょう。
けれども雑巾の出番は多そうです。
どうしても気になるようでしたら
衣類乾燥機の排湿ダクトの単独でルートを変更する以外にありません。
これはやや大掛かりな工事になってしまいます。
カビの発生を気にされておりますが
水分を持った熱気が存在すればカビの要因は発生します。
部屋の中に停留しなければ問題は起こりにくいのですが
「カビの発生はない」とは言いきれません。
高温多湿であれば結露の発生要因がそこにあります。
なるべくその部屋の空気を乾燥に導いてください。
出口で排気をするときは入口で吸気をしてあげてください。
浴室に小窓があればこちらの窓を開けるなどしましょう。
もし無ければ防犯上問題のない窓で隙間を設け
空気の流入部を作ってあげてください。
このときも湿った空気ではなく乾燥空気を送り込みます。
小型の除湿機をお買い求めいただきまして
これを洗面脱衣室に置きます。
おそらく「なんでこんなに空気中に水分があるの?」
というくらい内蔵タンクに水が溜まります。
これで乾燥に導けます。ただし、毎日除湿機は運転を続けてください。