質問
はじめまして、よろしくお願いします。築26年になるマンションの1F。前から気になっていた和室部分の床の沈み方がひどくなってきたので修繕をしようと何軒かの業者に話を聞いているところです。
何軒かの業者はただ畳の部分を踏んづけて、「根太を組み直しましょう」という話だけだったのですが、ある業者だけは畳を上げてベニヤ部分をカットしてちゃんと床下を見てくれました。
その業者がいうには「今はほとんど根太組みはしないのですよ、置き床方式といってボルトを使って高さを調節し、上に25ミリ位の合板を敷いて補修します」と言っていました。「置き床」方式というのを初めて聞いたのでよくわかりません。良いところ、悪いところを教えていただきたいのです。本当に今は置き床が多いのでしょうか?
費用は根太を組むよりもどのくらい高くなると思っていればいいのでしょうか。どうか、よろしくお願いします。
回答
<はじめに: この回答はご相談のあった1999年10月に
すでにご相談者あて回答したものですが、
当相談コーナーのシステム改善の都合上、
再度編集して掲示しております。ご了承ください。>
床下地のご相談ですね。
この「置き床」は「フリーフロア」などともいわれています。
畳も床もその下地は基本的には同じ構成ですが床に比べて畳の下地は荒組みになります。一般床の下地の場合は30cm間隔ですが、畳の下地は45cm間隔になります。畳は厚さが5.5cmですから下地の根太の間隔が広がっても上に載る力に耐えられるということです。
さて、マンションの1階の床下地ですが
根太組みの方法は両方あります。
ただ、最近はこうした床下地でさえ大工さんが
コツコツ作るほど時間をかけられなくなってきました。
そこでこうした工法に代わる根太組みが出てきました。
置き床の工法は工事時間が短時間ですみますので手間賃が安くなります。
誰でも簡単にできるので特殊な技術が不要になっています。
ただし材料は高いのでどちらを選択しても
全体価格の面では変わらないと思います。
置き床も床下のコンクリートの面までの距離にもよりますが
30cm以上深い場合は金属系の床束(ゆかづか)を使います。
これは一般の木造住宅の1階に使われるものと同じです。
深さが比較的浅いものの場合は樹脂系の床束(ゆかづか)を使います。
価格面ではどちらも同じくらいです。
ただ、今回は畳の面のブカブカが問題になっておりますが
基本的には他の床下地も同じ時間を経過しておりますので
他の部屋の床下地に異常がないようであれば
畳自体の中身・・・畳床(たたみとこ)といいます・・・が
交換の時期に来ている可能性もあります。
全体の工事費用は6畳を想定したとして
既存床解体及び撤去費一式・・・5万円程度
床下地(フリーフロア)材のみ9.5m2・・・7万円程度
取り付け1人1日・・・3万円程度
際(きわ)根太設置材工一式・・・3万円程度
畳6枚・・・7万円
清掃・養生・・・1万円
小計26万円
以上です。これに会社の経費が載りますので
12%計上したとして総額でも29万円程度でしょう。
ただし、床下のコンクリート面までの深さが
30cm以上の場合はやや増額になります。
工事は2日ないしは3日で終了します。
要領が良ければ下地に1日
畳入れと清掃片付けで半日というところです。
マンションの内装業者に直接依頼するのと
工務店・建設会社に依頼するのと金額は
当然後者の方が高いです。
間接経費の上乗せで
40万円程度の見積りになる場合もあります。
またご相談ください。