基礎地盤からの浸透水と排水ポンプについて

<はじめに: この回答はご相談のあった1999年9月に
       すでにご相談者あて回答したものですが、
       当相談コーナーのシステム改善の都合上、
       再度編集して掲示しております。ご了承ください。>

>我が家が斜面に建っているものですから、上から地下を流れてくる雨水等はどのような方法、またはどんな風になるのかを教えていただきたいと言うことです。

この地下へ浸透してしまう雨水は地中へ吸収されてしまいます。
一般的には浸透式にして地中に返してあげることが一番です。

地層によって吸水の状況が異なりますので
粘土層のような吸水が悪い層の上には
水が溜まりやすいということは事実です。
したがってこの地層を確認しなければ地下室は作ることが出来ません。

多くは地耐力だけで地下室を設計施工しがちですが
これが私どもでは違います。
地下を施工したときの記録を検証してみてください。

>で、当然庭がこれですから、やはり気になるのが地下室です。斜面でいうと家の上側にドライエリアがあり、そこにはポンプみたいなものも設置されているようではあるのですが、動いているのかどうかも検証もされていない状態です。
>是非、排水等について教えていただければと思います。できましたらポンプの検証方法やどんな動きをするものなのかもあわせてご享受いただければ幸いです。

ドライエリアは上部が開放されていると思いますがどうですか?
そのときドライエリアには雨水が入ってくると思いますが、この雨水を人工的に入れてあげてポンプが起動するかどうか確認してください。

そして、運転したことによって排水が地上の排水まで
上がっていくかどうかを確認します。
色水をポンプ槽に投入し、それが汲み上がれば問題ありません。

ポンプには空気が入ったボールがついています。
一定水位に達したときにそのボールが浮力で上がり
スイッチが入って排水が始まります。

一般的にはポンプは2台入っていて交互に運転することが
望ましいとされています。
故障したときに1台では浸水してしまうからです。
あまり大きくないドライエリアであれば1台ということもあります。

また、ポンプには専用の電源が必要です。
ポンプの電源はメーターの後でかつブレーカーの前で結線します。
万が一ブレーカーが落ちてしまっても
ポンプは起動しないといけないからです。
非常用の照明などと同様の扱いをすることが望ましいです。

台風シーズンには雨量が1時間に100mmということはよくあります。
たとえば 3 平方m のドライエリアの場合は
3 平方m x 0.1 m = 0.3トン = 300リットルの雨水を
1時間で処理する必要があります。
60分で割れば毎分5リットルの排水処理が必要ですね。

降水量が1時間に300mmなら1時間に約1トンの水を排水する必要があります。毎分15リットルの排水能力が要求されます。
これがポンプの能力ですから設置されたポンプを確認してください。
ポンプ本体に表示があると思います。
なお、設置されたポンプの仕様書を提出させることで判るかと思います。

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