地下室付住宅は予算的に建築可能ですか?

<はじめに: この回答はご相談のあった1999年3月に
       すでにご相談者あて回答したものですが、
       当相談コーナーのシステム改善の都合上、
       再度編集して掲示しております。ご了承ください。>

回答いたします。

> 去年住宅展示場を何件か回り実際に話しをしてみると,地下室のパンフレットはあるのですが非常に消極的で施工した事がないのでやりたくないというのが,本音のように感じました

実は、地下室が合法化されてからどこの会社も取り組み出しましたので、地下室に対する実績はどこの会社もほとんどありません。
また、彼らには地下室に対する技術力がなく、あっても下請けに一括で流してしまうので経費もアップしコスト高になります。
また、リスクだけが残りますので、当然そのリスク分も上乗せになりますので
どんどん高くなります。

こうなるとどこの会社もメリットがなくなるのでやりたがらないのです。

さて、
私のところは16年前から地下室を手がけております。
当時は合法化される前でしたので、居室にはなれませんでした。
ですから、「納戸」として各種地下室の確認申請を取得してきました。

当然低コスト化を目指しています。

失敗は16年前の1件だけでその後改良に改良を加え現在に至っております。
カビてしまったのはこの時だけです。

> 地下室についてはあきらめたのですが,最近●●工法というものをホームページで知りましてうちの近所の●●建設で施工していると言う事で説明を聞きに行きました
> 1.断熱パネルの間にコンクリートを流し込むため室内に結露しずらい,施行後3ケ月は除湿機を回すが後はほとんど使用しない
>2.建築費が内装費込みで50万円ぐらい
> 以上のような説明を受けました どのように思われますか?

●●建設の名前はいろいろなお客様の話しから出てきます。
●●工法の詳細は知りませんが、このような工法は
約10年ほど前に、すでに当社設計でも採用を検討した経緯はあります。
内外断熱パネルの中にコンクリートを入れて
型枠代わりと、内装の下地を兼用した時期もありましたが
これは後の処理が大変です。

つまり、コンクリートがどのように打設されているかが分からないのです。
設計監理者として指摘すべきところが覆われているとすると
欠陥があるかどうかもチェックできないわけでして・・・。
欠陥は発見できれば指摘して改善することはできますが、
発見できないことにこそ問題があるのです。

これは私の立場上困るのです。
施工状態が見えないと言うことは・・・。お客様も困りませんか?
これらはすでに経験済みです。

某特許や某工法は宣伝するほどのものではないと考えます。
実際に、室内に結露が生じないわけはありませんし・・・。
●●建設さんもいろいろ経験されると思います。

それから、除湿機は必須です。
16年前から地下室建物に生活する私の体験から申し上げます。
私が設計する地下室はいろいろやってみて
10年前からごく一般的な工法としました。
単純なだけに安心感は絶対です。

> もし●●工法というものがすばらしいものであれば先生の設計事務所に設計依頼をして建築は可能ですか?

上記実績に基づく「一般的な工法」でよろしければ建築は可能です。
一度、10畳の地下室や25畳のピアノ室や
30畳の地下室や45畳の地下室をご覧ください。

> 地下、1階、2階とも15坪、建て坪45坪として2x4工法で総建築費(税込み)2200万円か
> ら可能といわれましたが
> この予算で先生の設計事務所で建築可能でしょうか?

敷地と建築関係の資料を見せていただかないと
工事費の最終結論は出せません。
近日中に見ることができればと思います。

>唐突な質問で申し訳有りませんがよろしくお願いします

いえいえ

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