質問
本日(12/6)、東大和の物件調査でお世話になりましたHHです。
調査を通じて色々勉強させていただき、ありがとうございました。
さて、該当調査で指摘いただいたうちの何件かについて、すでに仲介業者を通じてコメントがありましたので、情報提示させていただきます。
<準防火地域に於けるサッシのガラス>*平面図規定「PW及FW6.8使用」に適合しない窓ガラスの使用について
ワイヤー入りのガラスを使用しなくても、雨戸があるため、準防火地域における違反建築にはならないとの見解が売主より有りました(確かに、逆にワイヤ入りの窓は、全て雨戸無しです)。
ということで、どうも「わかった上でそうしている」らしいです。
ただし、平面図凡例での記述には反していることになり、その是正をどうするかは再検討するとのことです。
これについては、私自身、違反建築でなければ図面変更に応じてもいいと考えています。
<内障子>*和室(厳密には採光面積が足りないため納戸扱)の内障子が、サッシより151mm以上離れていない件について
これは仲介業者単独の見解ですが、”当該物件の1階畳部屋は「和室」ではなく「納戸」で、「和室内障子はサッシュより151mm以上離し施工のこと」という平面図但し書きの適用範囲には該当しないという解釈が成り立つのかもしれない。
また、「納戸なので内障子は付いてません。ただし内障子のようなものを取り付けられる構造にしています(で、実際は障子がちゃんと付いてくる」という解釈も考えられる。
ただ、そのような解釈が法律上妥当なのかどうかは、これから確認してみる。”とのこと。
売主側には仲介業者を通じて打診済みで、回答提示待ちです。
・・・こんなことで、本当に法律に抵触しないのでしょうか?
自力で具体的な事例を探してみようと思ったのですが、力尽きました。
<矩計図とメーカ工事仕様表の優先順位>*矩計図で内壁PBが12.5mm厚であるのに、メーカ工事仕様表が9.5mm厚となっていた件について
矩計図が優先。メーカ工事仕様は、本物件以外も含めた売主建築物件の一般的な最低ラインの規格を定めたものであり、建築確認根拠の図面と矛盾があるときは図面優先と考えて良いとのこと。
内壁については、矩計図に出ていない部屋も矩計図の仕様で統一してあり、今回の物件の場合PBは全て矩計図の12.5mm厚が適用となります。
とりあえずホッとしました。
以上でした。
回答
<はじめに: この回答はご相談のあった1998年12月に
すでにご相談者あて回答したものですが、
当相談コーナーのシステム改善の都合上、
再度編集して掲示しております。ご了承ください。>
HH さん 奥様 こんばんわ
メールありがとうございます。
本日はご同行お疲れ様でした。
早速の状況報告ありがとうございます。
色々といい方向に向かっている印象を受けました。
サッシの件は図面訂正でよろしいかと思います。
これら変更報告は「法12条3項報告」といいます。
できるだけ速やかに提出することになっていますが
最後の竣工引き渡しまででもかまいません。
これら変更事項は業者の責任で訂正してもらいましょう。
それよりも、雨戸と網入りガラスの両者見積りがある場合に
減額要素がそこにあることです。
これも仕様に基づきますが、見積りというものがあって
金額の過不足を検討できるようであれば
一応メモっておきましょう。
次に、障子の件ですが、
法律の規定要因は可燃物が離隔以内にあることが
問題なのです。
外部に雨戸があれば雨戸が乙種防火戸にあたるので
その雨戸からの離隔という解釈は
成り立ちそうです。
前記サッシの件が防火戸に当らないわけですから
サッシは機能上付いているだけで
法規上の防火戸は雨戸になるのです。
雨戸からなら151mm以上は確保されています。
これは有効な法的抗弁です。
業者とのいろいろな話の展開上の駆け引き材料として
とっておきましょう。
業者の回答を待ってみて、どういう回答が来るのか
期待しています。ちょっと意地悪ですが・・・。
もっともこのくらいは相手も気付くとは思うけど。
それから
いくら納戸だからといっても和室の機能があれば
それは和室です。
納戸と言い張ればテレビ配線や電話配線がつくことが
おかしくなります。
窓の大きさや障子についても同様のことが言えます。
部屋の名称は法的抗弁にはならないと思います。
次に
仕様書と図面の優先順位ですが、
契約経緯と契約内容からすればこの見解が
正しいと思います。
一般的には特定固有の内容が優先されるのです。
共通的な、他にも適用されるような仕様は
特定固有要素よりあとまわしです。
仕様書と図面との優先順位は都度約束された上での
もので、契約書に記載があるのが普通です。
壁のボードが12.5mmでよかったですね。
できれば、クーラーの取付け位置には
合板12mmを下地として貼っておいた方が
取付け上は有利です。
現場には合板が余っていたようですし、
もし余っていないようであればご自分で
DIYなどで用意されて現場に搬入し、
大工さんに釘付けしてもらいます。
取付け費用はボード分と同額なので
費用発生は合板代ですむと思いますが、
これは協議されてもよろしいかと思います。
カーテンレール位置も同様ですが
こちらは箇所数が多いので
カーテン取付け方法を事前検討の上
決定しましょう。
今日のところはここまででしょうか?
引続きご質問などあればお尋ねください。
お応えいたします。
それでは、また・・・