質問
初めまして、2X4(ツーバイフォー)工法の住宅における最適な断熱材の厚みについて質問いたします。私は、近々、地元の建設会社に依頼して、2X4工法の住宅を建設しようと考えている者です。
私としましては、なるべく高断熱な住宅にしたいと考えておりましたので、どれくらいの断熱材を壁に入れるつもりなのか、建設会社に確認したところ、「2X4工法の住宅の場合、約9cmの幅の構造材を使用するので、空気層の確保を考慮すると、約50mm厚の断熱材(ロックウール又はグラスウール)が適しているのではないか」という回答が返ってきました。
しかし、私のような素人としましては、なるべく厚い断熱材を充填してもらった方が断熱性能が向上するのではないかと思ってしまいます。 そこで、結露・断熱性能を考慮した上で、最適な断熱材(ロックウール又はグラスウール)の厚みを、お教え頂けないでしょうか?また、同じ厚みであればグラスウールよりロックウールの方が断熱性能が高い様ですが、ロックウールは発ガン性の心配は無いのでしょうか、この事についてもお聞かせ下さい。宜しくお願い致します。
回答
<はじめに: この回答はご相談のあった1998年12月に
すでにご相談者あて回答したものですが、
当相談コーナーのシステム改善の都合上、
再度編集して掲示しております。ご了承ください。>
HS さん こんにちは
伊勢市からメールありがとうございます。
断熱に関するご質問ありがとうございます。
ご質問の断熱材の厚みの件ですが
一般的には外壁は50mmです。
確かに2x4の場合はスタッドの幅が89mmなので
100mmの断熱材は難しいでしょう。
75mmのものもありますがグラスウール製品だと思います。
金融公庫基準では、三重県の場合(埼玉県以西)
最低要求厚は屋根で45mm以上、外壁で35mm以上です。
お尋ねの、
断熱材を壁体内に充填するような断熱工法もありますが、
東北・北海道のように
四季を通して日照時間が短い地域と同様のことを
他の地域で考えると
逆に「内部結露(発汗現象)」がおきて、この水分が逃げ場を失って
木が表面から腐ってしまいます。
腐ればカビが発生し、カビにダニが発生し、白蟻も発生します。
間違えてはいけなのは、断熱材満タン状態を作るより
木造の「木」の水分の逃げ場所・空気通気層を
確保してあげた方がベターかと思います。
日本の気候風土の中では「湿気」との付き合い方が大切です。
問題なのは断熱+気密度の確保と通風が重要とお考えください。
屋根部分は2x6であれば断熱材100mmが適当と思います。
また、
断熱性能や環境汚染度は
ロックウールもグラスウールもあり変わりません。
発癌性はありますが
どちらも紙袋に入ってマット状になっています。
このマットの切り口は開いておりこれから
繊維が出ることもありますが、これは工事途中のことで
壁内に入ってしまえば室内に出てくるようなことはありません。
一般にこのウール系の断熱材(耐火断熱材)は
鉄骨等に直接吹き付ける耐火用ウールが
長年の時間的経緯の中で付着力が低下し
ボロボロと崩れだし、飛散が始まることによって
人体への影響が叫ばれ出しました。
多くは公共建物に使われているために問題化しました。
木造の住宅では製品改良もされ、
直接触れないようになっており、
建物内部に隠ペイされてしまうので
それほど気にしなくても大丈夫です。
どうしても気になるようであれば
発泡ウレタン系の断熱マットか
発泡ウレタンの吹付がよろしいかと思います。
引続きご質問などあればお尋ねください。
ご安心の上、ぜひお気軽にご相談ください。
それでは、また・・・