住宅の共同購入・コーポラティブ

<はじめに: この回答はご相談のあった1999年8月に
       すでにご相談者あて回答したものですが、
       当相談コーナーのシステム改善の都合上、
       再度編集して掲示しております。ご了承ください。>

この考え方を「コーポラティブ」といいます。
最近はこうしたことが増えてきています。
私のところでは今までに実例はありますが
「友人同士」という形態ではなく
「家族での3世帯4世代住宅」です。
内容的には「友人同士」の方が難しいのは言うまでもありません。

ある意味では「家族」の場合も同じようではありますが
3者バラバラの考え方、さらにはそれぞれの家族も含めれば
6者なり7者・・・なりにどのように対応するか?

私の経験では、どうしてもこの当たりに一番問題が生じます。
設計ではこのあたりを含めて形を作っていく必要があり
これをまとめていくことが設計では難しいのです。

お客様_対_設計者サイドの比率は絶えず変化します。
時として1対1、時として2対1、時として3対1というように・・・。
お客様への対応では話のまとまりがあるときは良いのですが
分裂したり、まとまって反対された時の対応は苦いものがあります。
その当たりのメンタルな部分も設計者と同じく分け合いながら
建物を造っていけるという人々の集まりでないといけません。

設計者が孤立してしまいます。
設計者を孤立させてしまえば考えをまとめる人間がいなくなります。
それは「始めから設計者を頼まないものと同じこと」になります。

「ただ造れば良い、建てれば良い」と言う建物ならそれでも良いのでしょうがそれでは「コーポラティブ」を選択する意味がありません。

設計者はそれくらいお客様と深い係わりを持って建築に向かわねば
「コーポラティブ」は実現できません。
しっかりとした設計者を選択されてこの方を
パートナーとすることが重要です。

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