<はじめに: この回答はご相談のあった1998年11月に
すでにご相談者あて回答したものですが、
当相談コーナーのシステム改善の都合上、
再度編集して掲示しております。ご了承ください。>
こんにちは HIさん メールありがとうございます。住宅メーカーの選定に関するご質問ありがとうございます。同じようなご質問をほかの方からもいただいております。ご相談内容は「住まいの無料相談室・回答集」の中にありますので再検索のうえご覧いただけますでしょうか。
また、できれば98年11月03日のYFさん(シンガポール在住)も参考になると思いますのでご覧ください。また、実際に建てられたクライアントのページがありますのでYahoo!などで検索してみるといろいろな状況がトラブルをも含めて出てきます。
さて、お尋ねの件ですが、構造的には木造と鉄骨造は似ているとお考えください。一般的にはお尋ねの製品の構造はラーメン構造といいます。木材では柱間隔が4.5mぐらいから5.4mぐらいがせいぜいですが、この製品の場合はもう少し距離が伸びると思います。従って大きな空間が想定できます。ただ、そんなに大きな空間は必要ないと思いますが・・・。
木造でも最近は鉄骨造に匹敵するような工法も登場しておりますし、従来は大きな建物でも木造でしたので特に木造が不利ということはありませんので、一概に優劣がつかないのが現状です。
火災や地震といった防火・防災上の災害想定については、発生確率の推定がとても難しく、安全側にどれだけ装備するかを考慮しようとすると、装備に限界がありません。
例えば、隣家からの延焼を想定した場合、燃えるはずのない鉄筋コンクリートにしても、火災に対する安全性の保証はありません。なぜならば、燃えなくとも消火活動や延焼による猛煙によって損害ダメージを受けることが多々あるからです。確かに燃えてなくなることこそもっとも悲惨ですが、現在の延焼防止処置は木造であっても鉄筋コンクリートであっても延焼時間を遅延させることを主眼としております。一度火災に遭えばどんな工法も同じとお考えください。ただし、自家発生での火災は話しが別です。これこそあまり発生しません。確率的には低いわけです。簡易消火設備があれば未然に防ぐことも可能ですから・・・。
また、耐震に関することも、どの工法をとっても同じとお考えください。耐震での性能の強弱は「キチッとした構造設計とキチッとした施工とその監理」さえ十分であれば、木造であっても「安心できる耐震性能」はあります。鉄骨造や鉄筋コンクリート造であっても「キチッとした構造設計とキチッとした施工とその監理」をしていなければ耐震など望めないのです。
さて、本論に戻れば、一般仕様(装備)での「鉄骨造」で確実に言えることは
揺れる。上下階で音が伝搬しやすい。高断熱高気密になり難い。プランが単純。などでしょう。
これを改善しようとすれば金銭的な負担が大きくなり、実は「木造」で建築した方がより優れたものができます。
木造には耐火性能はありません。また、鉄骨造でも耐火性能があるかといえば「ありません」。鉄骨表面に不燃材料を施工することで始めて「耐火」となります。なにせ、鉄は溶けますので・・・。また、鉄筋コンクリートは火災に遭うとコンクリートが酸化します。この酸化を「中性化」といいますが、中にある鉄筋を錆びさせてしまう原因を作りますので、長年のうちには鉄筋コンクリートはボロボロの状態へと進行します。やがてこの建物は弱体化していきます。
というわけで、どれにすればよいのか迷った時にはご自分やお父様のご意見(耐震性や防火性を始め、間取りやライフスタイルなどまで)をまとめて、的確な判断を出してくださるところにご相談いただくことが最良策です。
その相談先は実は建築設計事務所です。きっとあなたのご心配は消えるでしょう。
「なぜ、設計事務所なのか?」・・・この種の情報回答をご紹介いたします。
オープンネット(株) http://www.open-net.co.jp
をご覧頂くと多少理解できるかもしれません。
それではまた。