水中に天井高3.2mの大型地下室【千葉県習志野市】

地盤面から約4m掘削して基礎底を整えましたがシートパイルの隙間や基礎底から水が噴出してきますので絶えず排水していないと作業ができません
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地盤面下1.35mに常水面がある土地での天井高3.2mの大型地下音響室付住宅・・・まるで水中地下室!

この「天井高3.2mの大型地下室の家」は初回のご面談では「天井高さ5.0mの地下室」をご希望されてのご相談からスタートでした。音響空間を大事にされる方はほとんど同じように天井高さを指定してご相談に来られます。

ご期待に応えるべく5mという天井高さでの設計になるのですが、如何せん、建築地の地盤がかなりのその天井高さの決定権を握ります。

あとは敷地の広さや地盤面下での常水面の深度が工事費に関係してきます。

天井が高い地下室はこれまでに設計監理しておりますので、私としては何ら問題のないことなのですが、実際に土地を拝見し、土地を試験掘削してみると地下水位(常水面)は約1.35mと浅く、水量もかなり多めでビックリでした。

この土地では「止水絶対」となるため工法選定も「止水」最優先となり、止水のためのシートパイル(8m)を大型トレーラーで現場搬入する規制・制限から逆算し、天井高は3.2mに落ち着きました。

また、敷地は砂地層のため「液状化」対応も必須ゆえ、マグニチュード8を想定した「基礎杭」を入れ、さらに地盤改良杭も入れて強固な地盤に改質させました。
費用は「基礎杭」も「地盤改良杭」も分離発注にて軽減できています。

地下室の広さは45畳ありますが、全体を前室(階段室等)8畳と音響室37畳に分けてます。

地上部は充実の木造2階建プランで屋上付とし、小屋裏には「全館空調設備システム」機械室を設け、建物の全居室の室温・湿度をコントロールします。この「全館空調設備システム」も分離発注にて費用軽減しています。

~Before~

この土地の1.35m直下に常水面があると地質調査で判明。その実態を確認すべくユンボ重機で実際に掘ってみたところ、それはそれはグズグズで凄かったです!!

この土地の1.35m直下に常水面があると地質調査で判明。その実態を確認すべくユンボ重機で実際に掘ってみたところ、それはそれはグズグズで凄かったです!!

~Basement~

地盤面から約4m掘削して基礎底を整えましたがシートパイルの隙間や基礎底から水が噴出してきますので絶えず排水していないと作業ができません

地盤面から約4m掘削して基礎底を整えましたがシートパイルの隙間や基礎底から水が噴出してきますので絶えず排水していないと作業ができません

~After~

余裕のある敷地に広い屋上がある住まいですが、この建物の下に天井高さ3m超えの大型地下室があるとは誰も想像できないと思います

余裕のある敷地に広い屋上がある住まいですが、この建物の下に天井高さ3m超えの大型地下室があるとは誰も想像できないと思います

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