ひびが入ったコップや器に水を入れたらどうなるかくらいはどんな子供でも知っている。
仮にコップや器に水を入れて溢れなかったら「ひびや穴が開いている」と子供でも判断できる。
一連の原発事故はどうすれば収束するかは小学生でも分かるだろう。
一般人なら「ひびや穴を何かで埋めて水が漏らないようにする」と答えるだろう。
この注入水が漏れる要因を解決しない限り、この問題はどんなに考えても解決しない。
建屋内に注水しても基礎部分から地盤内へ汚染水は浸透し、やがてはこの汚染水は海へと流れていく。
水は高いところから低いところへ流れる性質があるからだ。
つまり、山側から海側に必ず流れ出る。
時間が経てば経つほど汚染源は広がっていく。
大気(空気)汚染や海洋汚染はどんどん広がっているという事実は認識すべきだ。
では、どうするか?
基本的には現状の原発建屋自体をひとつのコンクリートの箱として、この箱の中にコンクリートを充填して、コンクリートの塊として最終的には鉛板とコンクリートで再度密封してしまおう。
東電も廃炉を決めたのだから、この際手際良くコンクリートの塊とすべきだ。
おそらく2ヶ月もあればコンクリートの塊になるからこれが早くて安全である。
手法は
概略として
1.水ガラス注入により建物底盤部(地下基礎)の亀裂や配管等細部開口への漏水を封鎖し、地盤から海への汚染水の流入を絶つ
2.高強度、高流動性コンクリートをできるだけ密実に細部まで注入する。このとき、原発内のドアはすべて開放しコンクリートが全室に流れ込みようにしなければならない
3.外壁へのコンクリート側圧上昇を見ながら外壁周辺部を先行して硬化させる
4.炉心に近づいたら急結系のコンクリートを注入し密閉する
具体的には、チェルノブイリやスリーマイル島で行われたコンクリート封鎖の要領となるのでチェルノブイリやスリーマイル島での事故に立ち会った技術者に指導を受けることがベストである。
極力、水を使わずに封鎖を完遂することが望まれる。
もっと基本に帰って考えることが技術者としては大事であり、単純な解決こそが2次災害や3次災害の誘発を防ぐこととなる。
まずは「経験者に聞く」という鉄則からはじめることがベストの選択と考える。
解決の糸口まで半年もかけてはいけない。
cosugi : 2011年04月18日 00:30