民主党の圧勝によって政策が転換される。
民主党マニフェストにおける建築分野についてピックアップすると『環境に優しく、質の高い住宅の普及を促進する』がタイトルとすれば、
<政策目的>
◆住宅政策を転換して、多様化する国民の価値観にあった住宅の普及を促進する。
<具体策>
◆リフォームを最重点に位置づけ、バリアフリー改修、耐震補強改修、太陽光パネルや断熱材設置などの省エネルギー改修工事を支援する。
◆建築基準法などの関係法令の抜本的見直し、住宅建設に係る資格・許認可の整理・簡素化等、必要な予算を地方自治体に一括交付する。
◆正しく鑑定できる人(ホームインスペクター)の育成、施工現場記録の取引時の添付を推進する。
◆多様な賃貸住宅を整備するため、家賃補助や所得控除などの支援制度を創設する。
◆定期借家制度の普及を推進する。ノンリコース(不遡及)型ローンの普及を促進する。土地の価値のみでなされているリバースモーゲージ(住宅担保貸付)を利用しやすくする。
◆木材住宅産業を「地域資源活用型産業」の柱とし、推進する。伝統工法を継承する技術者、健全な地場の建設・建築産業を育成する。
などが挙げられる。
具体策中の『ホームインスペクター』とは私のことである。
多くの建築に関連する現場審査(検査)を扱っており、現在もエンドユーザーのために厳しいチェックを連日実施している。
施工現場記録は記録を採る以前に現場の施工ミスに気づかねばならない。
私が見る限り、現場は職人任せだったり、設計者すら経験不足で私に「これでよいのか?」と尋ねてくるケースまである。
エンドユーザーのためのホームインスペクターは工事内容の適正について設計者や監理者と意見調整ができて、かつ職人的秘術的裏づけと共に工事費や工期、さらには意図される効果についてまで正しく鑑定(判定)ができるものでなければならない。
cosugi : 2009年09月10日 22:46