今日の検査は午後から基礎検査:3棟と中間検査(軸組み・金物・防水検査):2棟でした。
基礎検査の3棟は無事終了し、次なる中間検査へ。
そこで出会った衝撃の・・・・・。
本当かよ!!??
と思うくらい今時には珍しい大工さんもいるものだ。
先日UPした大工さんとは大違いの大工さん。。。。。
現場はほど好く片付いているのでこれならば安心して検査できると
金物に目をやると・・・・・ビスの本数が6本しかない。
おやッ・・・と他の金物に目をやると今度は4本しかない。
あれれッ!!!
今度は反対側の金物に目をやるとこちらは10本全部入っている・・・・。
何だ??????????????
この3箇所でこの現場の内容は押して知るべし。
ほとんどの金物は間違って取り付けられていた。
1階から2階、2階から3階へと階を上がっていくと
ますます金物の取付が異様な状態になっていく。
ナットは指で簡単に回ってしまう始末。
確かに過去の建物ではこれほどまでに金物が使われなかったわけだから
金物に頼らなくたって軸組みで耐力が出る木組みの構成が本来は一番なのだが・・・。
阪神・淡路の震災以来、技としての技術よりも
計算としての技術のほうが優先する時代に。
大工の手刻み(手加工)からプレカット(工場加工)の時代となり
ホゾの長さも長ホゾから短ホゾとなり、さらには木造3階建てとなると
金物も使わざるを得ないというところ。
なのだから、少しは大工さんも勉強しないといけませんわ。
それでも、3階建ての規模となれば構造設計者が介入して
確認審査、軸組みの中間検査もあるというものなのに
私の審査が確認機関の検査日程より4日早かったので
先に異常が見つかったのだが、逆に検査機関が先でなくて好かったよねーーーー。
というわけで、すべて再自己チェックの後再検査をすることとしました。
それにしても珍しく外壁の構造用合板を真二つにブッタ切って
そこにサッシの雨戸枠を差し込んでしまうこの大工さん
幾らなんでも“そりゃないでしょ!!!!!!!!”。
元請さんの建築士が書いた設計図面は手元にあるんだから
もっときちんと見てくださいね。
それにしても、こうした建物を買うことになるユーザーもいるわけで
消費者保護の立場からすれば私たちのチェックがなければ
こうした家はそのまま建ってしまうのです。
「ああ、恐ろしや。」なんと、恐ろしいことでしょうか。
という衝撃的なものを見てしまったのでいささか頭痛が・・・。
と事務所に戻って一休みする。
一休みするが一向に頭痛が治まらず
先日来の風邪引きが長引いているとやっと気付く。
市販薬を飲んでみるが眠くなるだけで頭痛は改善しなかった。
夕刻7時から始まったクライアントとの外構の打合せは失礼して遅れて参加。
モデルを確認しながら、スケッチを提示して雰囲気を見ていただくうちに
頭痛を忘れていろいろと話し出す。
参加して初めのころは呂律が回らずカスケードデザインの話が支離滅裂に。
それでも何とか大き目のハッキリ・ドッシリした外観に対する
少し柔らかめのアプローチがご提案できた。
これで概ね大半の仕様が決まって安堵する。
残るはあと1ヶ月。。。。。
完成まで秒読みとなってきた。
cosugi : 2006年11月24日 23:40