質問
<個人データ:略><土地データ:略><建物データ:略>はじめまして、現在、間取りの細かいところを打ち合わせしている段階の建て主です。
建築に関しては全くの素人で、家を建てることは、もちろん初めてです。
それゆえに、本や雑誌、インターネットで建築関係の情報をむさぼるように探していたところ、御社のHPに出会いました。
”どんな些細な事でもお尋ねください。”という言葉に乗せられて、今、現在、私が悩んでいると言いましょうか、どうも良く分からない住宅建築に関して以下にいくつかご質問したく思います。
1.第三者足り得る専業設計事務所による現場管理について一応、名の知れた輸入住宅のハウスメーカーと請け負い契約を結びましたが、実際に建物を建てる人は工務店の職人さんだと思います。
いくら、ハウスメーカー側で工事を管理(監督?)するとはいっても、本当に全く手抜きをしないで工事が完了するのか不安です。
私なりに、本や雑誌、インターネットを介して、第三者足り得る専業設計事務所に現場管理をお願いすれば良いと言うことを知ったのですが、私自身、現場管理自体を良く分かっていません。
また、建築家の方に知り合いがいないので、どなたにお願い(管理契約)すれば良いのか検討もつきません。ちなみに、ハウスメーカーの担当営業の方によると、5月上旬に着工予定とのことです。
(Q1)管理契約についての概要を教えて頂けないでしょうか?(例えば、何をどの程度チェックする等。)
(Q2)建築家の方をどのような方法で探すのが良いでしょうか?
(Q2)現場はどれくらいの頻度で見て頂くのが妥当でしょうか?
(Q3)管理料に何が含まれているのか分かっていませんので、一般的にどのような費用が発生するのか教えて頂けないでしょうか?できれば、その内訳的なものも教えて頂けないでしょうか?(例えば、交通費は実費だとか、一日いくらだとか等。)また、妥当な金額の範囲は一般的に言ってどれくらいでしょうか?
(Q4)第三者の現場管理について、何か文章で謳ってある必要があるのでしょうか?
2.建物請負契約約款にある瑕疵担保責任について建物請負契約書にほとんどめくら判に近い形で判を押した後、約款を読み返してみて一つ不安な点がでてきました。
私の契約した約款には、瑕疵担保責任は引き渡し後一年間と書かれています。
これは、それ以降の瑕疵については、建て主である私が負担しなければならないことを意味しているのでしょうか?
詳細は憶えていませんが、民法では、瑕疵は引き渡し後5年とか、少なくとも引き渡し後一年よりは条件がよかったと思いますが、私の契約の場合、民法に書いてある内容は無効なのでしょうか?
3.建て主が自ら行う建築確認申請について住宅関連の本に建築確認申請書は建主が出すものとありました(法的にもそのようになっていると何かで読んだ気がします)。
また、確認申請作成ソフトウェア等もフリーウェアを含めて世の中にあると思いますが、建築家の方やハウスメーカーに依頼しないで、素人の建主に実際どの程度できるものでしょうか?
個人的には設計図関連の資料は建築士の方でなければ無理だとは思いますが...。
私のような建築に関しては全くのズブの素人の建主が建築確認申請書を作成することについてのコメントを頂ければ幸いに思います。
4.その他実は御社にお伺いして他にも(間取り等)直接ご相談できたらと考えたりもしましたが、御社の所在地が分からないため、どうしたものやらと思っております。
できましたら、最寄りの駅とその駅から何分か等を教えて頂けないでしょうか?
また、参考までに、御社の管理料につきましても教えて頂けないでしょうか?
回答
<はじめに: この回答はご相談のあった1999年4月に
すでにご相談者あて回答したものですが、
当相談コーナーのシステム改善の都合上、
再度編集して掲示しております。ご了承ください。>
今回の場合はすでに工事請負契約が完了しておりますので
第三者的監理者が立ち会うことに関する条文が契約書に
なければ、契約内容を変更することになると思います。
おそらく工事業者はこれを受け入れないと思います。
先方がこれを認め第三者的監理者が入ったとしても
お客様の現場に対して的確な指示を与えることは
ほとんど不可能です。
つまり、ワンパック商品になっているものに対して
「工事内容が一般と違う」と言ってみても
現場から返ってくる言葉は必ず決まって
「これは当社の仕様です」
「これは価格的にこうなります」と押し切られます。
こう言われればどこのどんな建築設計監理者であっても、
何も言い返す言葉は見つからないはずです。
しかしながら、契約前であればこれはまだ可能性はありました。
仕様を決めるにしても選択肢はいろいろあるのです。
残念ながら「施工する側」と先に契約して
「監理する側」と後から契約することは
順序が逆なのです。
施工サイドの営業手法は
「とにかく契約」「すぐに契約」「何がなんでも契約」です。
そのように営業担当者は毎朝大声を上げて
営業に出ているのです。教育されているのですよ。
ですから、間取りも決まらずに、何がなんだか解からないうちに
「工事契約を済ませていた」という人ばかりなのです。
最終的には施工者の言うがまま、施主の大損となって
終焉を迎えます。
でも、望みはあります。
あなたが、現場に出ることです。それしかありません。
建築が解からなくても現場に通うことです。
素人なりに職人さんと話しをすることです。
相手もプロです。徐々にあなたのために仕事をしてくれるでしょう。
さてご質問への回答ですが、
>1.第三者足り得る専業設計事務所による現場管理について
>一応、名の知れた輸入住宅のハウスメーカーと請け負い契約を結びましたが、実際に建物を建てる人は
>工務店の職人さんだと思います。いくら、ハウスメーカー側で工事を管理(監督?)するとはいっても、
>本当に全く手抜きをしないで工事が完了するのか不安です。私なりに、本や雑誌、インターネットを介して、
>第三者足り得る専業設計事務所に現場管理をお願いすれば良いと言うことを知ったのですが、私自身、
>現場管理自体を良く分かっていません。また、建築家の方に知り合いがいないので、どなたにお願い
>(管理契約)すれば良いのか検討もつきません。ちなみに、ハウスメーカーの担当営業の方によると、
>5月上旬に着工予定とのことです。
>
>(Q1)管理契約についての概要を教えて頂けないでしょうか?
> (例えば、何をどの程度チェックする等。)
「監理」と「管理」は違います。
私たちの「監理」は
「管理」をも含む総合的な監督です。
「管理」は現場監督の仕事です。
工事内容・工期・工事費・仕上がり・機能などなど
入居した後でのトラブルの回避に至るまでかなり綿密な仕事をします。
検査・査定・見積り・検討などいろいろなチェック項目があります。
ご質問の趣旨は工事上のことだけですが、
これ以外に広範で総合的なものがあります。
前述の通り、「監理契約」は、時既に遅しです。
>(Q2)建築家の方をどのような方法で探すのが良いでしょうか?
HPがよろしいと思いますが
たぶん受けてくださる方はいないと思います。
>(Q2)現場はどれくらいの頻度で見て頂くのが妥当でしょうか?
設計から監理までを請負った場合には
私たちは毎週1度程度ですが、重要工程は連日となります。
>(Q3)管理料に何が含まれているのか分かっていませんので、一般的にどの
ような
> 費用が発生するのか教えて頂けないでしょうか?
> できれば、その内訳的なものも教えて頂けないでしょうか?
> (例えば、交通費は実費だとか、一日いくらだとか等。)
> また、妥当な金額の範囲は一般的に言ってどれくらいでしょうか?
「監理」だけでは一般的にはお受けできないのですが、
ポイント監理として特別にお受けする場合があります。
ただし、立場上はあなたへのアドバイザーで、監理者とはなれません。
したがって、施工者の前には出られませんが、それでもよろしければ
図面に基づいて現場が施工されているかどうかを見ることはできます。
チェック内容やポイントアドバイス報酬は工法の違いや工程の時期によって異なります。
2時間程度の現場検証ですが、事前に図面を見せていただき
検討させていただきますので事前準備が必要です。
図面が揃っていれば問題が少ないのですが、
5、6枚の図面で判断するのはかなり大変です。
こうした事前準備も含めますので
報酬は5万円から8万円程度(交通費込・遠隔地は別途ご相談)となります。
また、諸処の事情により報告書の作成ができませんのでご了承ください。
指摘事項はお客様のメモを元に
お客様ご自身で施工者と交渉していただくことになります。
>(Q4)第三者の現場管理について、何か文章で謳ってある必要があるので
しょうか?
工事契約約款にはこれを謳ってなければ何の効力もありません。
この場合、一般的には
発注者が甲、施工者が乙、監理者が丙となります。
>2.建物請負契約約款にある瑕疵担保責任について
>建物請負契約書にほとんどめくら判に近い形で判を押した後、約款を読み返してみて一つ不安な点が
>でてきました。私の契約した約款には、瑕疵担保責任は引き渡し後一年間と書かれています。これは、
>それ以降の瑕疵については、建て主である私が負担しなければならないことを意味しているのでしょうか?
>詳細は憶えていませんが、民法では、瑕疵は引き渡し後5年とか、少なくとも引き渡し後一年よりは
>条件がよかったと思いますが、私の契約の場合、民法に書いてある内容は無効なのでしょうか?
工事請負契約約款が優先します。
民法は日本国憲法の大筋を決めた六法の内の一つです。
施工者側が作ったあなたとの契約書は
細かな取り決めということですが
この大筋の法律に則って作られていますので
第一順位はこの契約が優先されます。
無効なことはありませんが、疑義があるときも契約の内容に従います。
契約約款に「疑義」という条項があると思います。
>3.建て主が自ら行う建築確認申請について
>住宅関連の本に建築確認申請書は建主が出すものとありました(法的にもそのようになっていると何かで
>読んだ気がします)。また、確認申請作成ソフトウェア等もフリーウェアを含めて世の中にあると思いますが、
>建築家の方やハウスメーカーに依頼しないで、素人の建主に実際どの程度できるものでしょうか?
>個人的には、設計図関連の資料は、建築士の方でなければ無理だとは思いますが...。
>私のような建築に関しては全くのズブの素人の建主が建築確認申請書を作成することについてのコメントを
>頂ければ幸いに思います。
工事の延床面積が100m2未満ですので、
建築士の資格のない方でも申請は自分でできます。
図面と記載内容が整えば受け付けてくれます。
ただし、施主だからといって役所も記載内容に関して
細かな説明まではしてくれません。
「代願事務所」といわれる設計事務所を紹介してくれるでしょう。
施工者も設計は自分のところで描く以外は
こうした下請けの設計事務所に出します。
代願申請費用は安いところは8万円程度です。
図面は1枚か2枚くらいです。
これで住宅はできてしまうのです。
>4.その他
>実は御社にお伺いして他にも(間取り等)直接ご相談できたらと考えたりもしましたが、御社の所在地が
>分からないため、どうしたものやらと思っております。できましたら、最寄りの駅とその駅から何分か等を
>教えて頂けないでしょうか?また、参考までに、御社の管理料につきましても教えて頂けないでしょうか?
場所は
西武新宿線「新井薬師前」北口、徒歩4分弱です。
ポイントアドバイスはお受けできますが
間取り等のご相談等は施工者とされた方がよろしいかと思います。
ポイント監理報酬は上記です。
以上