高気密高断熱工法による性能など

<はじめに: この回答はご相談のあった1999年1月に
       すでにご相談者あて回答したものですが、
       当相談コーナーのシステム改善の都合上、
       再度編集して掲示しております。ご了承ください。>

TY さんこんにちは メールありがとうございます。
早速ながら隙間相当面積についてですが
理想は0.3~0.5 cm2/m2でしょうか。

一般に気密度をあげるにはかなりの努力が必要です。
まず、サッシはペアガラスで引き違い・上げ下げ式はひかえます。
外部との換気も極力ひかえます。
キッチンの排気も極力押さえます。
また、各室の床・壁・天井の下地の躯体側に気密シートを貼ります。
ただ、2.と同様に空間容積とサッシと床面積の関係では
簡単に数字は変化してしまいます。

また、熱損失係数(q)についてですが
理想は1.2~1.5 kcal/m2hcでしょうか。

計算精度からすれば、空間が直方体で天井高が2.4m程度で
窓も適当な大きさのものが1本程度の場合ならある程度正確な数字になります。が、空間容積の考え方では分子にくる損失熱量の大きいサッシの大きさや本数、また分母にくる床面積も変形天井や仕上げ・断熱方法によってあいまいとなり数字はどんどん変化します。
という理論的なことはハウスメーカーに任せます。

というのは
私のところの高断熱高気密システムは非常に原始的なものですので
業界ではやられておりません。コストもそれほどかかりません。
どちらかと言え「パッシブ」でしょうか?
すでに5件の実例がありますがメーカーではないので数値的なデータは収集していないのです。

これらのお住まいのご家族は快適に住まわれております。
光熱費があまりかからないと言ってくれました。
オリジナルの高断熱高気密システムですので
メールではご紹介できません。申し訳ありません。
上記の実例で実際にご覧頂くしかないと思います。

それから、私が大切にしていることを少しだけ述べさせていただくとすれば
「活きた木の中で私たちは生活を続けたい」ということです。

機械システムを採用することはあってもその中で人々が支配・コントロールされてしまうことは好みません。機械システムで人々の健康をコントロールするようなことは好みません。

建物の「木」は呼吸していることを忘れないでほしいのです。
「木」は無機質のもので覆えば覆うほど呼吸ができなくなります。
中に棲む「人」も同様だと思います。
人は木と共に生き続けたいと考えます。
この考え方を底辺とする「高断熱高気密システム」を
独自に考案し実践しています。

地下車庫の費用のご質問ですが、
建物にあわせて作るもので既製のボックスを埋めるわけではないので金額が出難いのですが実例からですと敷地と道路の落差が2.9mあったのでその落差分で地階を構成しました。駐車場(2.5台分)と地下室(10畳)とドライエリア(6畳)を作りました。工事費用は約900万円でした。ただし、建築工事と一体工事ですので多少の前後はあります。

道路関係や土地の状況により価格は異なりますがいかがでしょうか?この地下室の設計の中にも上記の「呼吸」が出てきます。一口では語れません。

以上どうぞよろしくお願いいたします。

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