熱損失係数と隙間相当面積

<はじめに: この回答はご相談のあった1998年8月に
       すでにご相談者あて回答したものですが、
       当相談コーナーのシステム改善の都合上、
       再度編集して掲示しております。ご了承ください。>

こんにちは ●● さん
メールありがとうございます。
お久しぶりでした。
建築地の新規検討了解しました。
焦らずに進めるのがよろしいかと思います。

さて、ご質問の件ですが

1.熱損失係数についてですが
理想は1.2~1.5  kcal/m2hcでしょうか。

計算精度からすれば、空間が直方体で天井高が2.4m程度で、窓も適当な大きさのものが1本程度の場合ならある程度正確な数字になります が、空間容積の考え方では分子にくる損失熱量の大きいサッシの大きさや本数、 また分母にくる床面積も変形天井や仕上げ・断熱方法によってあいまいとなり数字はどんどん変化します。

2.隙間相当面積についてですが
理想は0.3~0.5  cm2/m2でしょうか。

気密度をあげるにはかなりの努力が必要です。
まず、サッシはペアガラスで引き違い・上げ下げ式はひかえます。
外部との換気も極力ひかえます。
キッチンの排気も極力押さえます。
また、各室の床・壁・天井の下地の躯体側に気密シートを貼ります。
ただ、1.と同様に空間容積とサッシと床面積の関係では
簡単に数字は変化してしまいます。

以上ですが、

省エネに走りすぎれば数字がかなり気になり出しますが、
1.も 2.も測定上、正確さには欠けると思います。
これらは目標値としておきながら、
機能的な面を多く採用するほうがよろしいかと思います。

なぜなら、建物の「木」は呼吸していることを忘れないでほしいのです。
無機質のもので覆えば覆うほど呼吸ができなくなります。
中に棲む「人」も同様だと思います。
息苦しくなりませんでしょうか?

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