いよいよ建築士法改正による建築設計の設計監理環境は深刻になってきた。
先日(本年1月?3月)は構造設計一級建築士が不足してきている状況が当社にものしかかってきて、2社ほど昔の伝手を辿って提携関係を作ることができたのだが、設備設計一級建築士は構造設計一級建築士よりもさらに少なく、全国でも現状ではかなり少数なので、引っ張りだこになることは必至だ。
ましてや設備設計は『機械設備』と『電気設備』で分野が二分されて設計しているのが実情で、電気のことも機械設備のことも理解している設計者は本当に一握りしかいない。
おそらく設備設計、電気設計の各設計士はそれぞれ1000人にも満たないのではないか?と推測する。
今回の法改正も前回の構造設計者探しの混乱と同じく、現実を知らない政府の役人たちが「公正とスキルアップ」の名の元に、こうした改正を仕掛けたわけだが、まずもって役人は実態を知らなさ過ぎる。
これから本年11月28日の法改正施行に向かっていくわけだが、建築設計の現場は構造設計者探しよりはるかに混乱が予想されるし、この混乱によって日本経済は麻痺することとなる。
「法を緩めろ!」とは言わないが、もっと本建築士法改正施行後においても3年程度の調整期間を設けるなどしないとまずいことになると予測される。
cosugi : 2008年06月18日 02:05