地下車庫(擁壁段差改良) Underground garage

大型ガレージ・中型ガレージ・小型ガレージ

愛車を維持管理することは車愛好家にとってはとても大事なことで、風雨にさらすことはできません。

屋内に格納できるようにしたことで隣接する書斎から愛車を眺める時間はとても心休まるとのこと。

この地下車庫には自家用車が4台(並列3台+縦列1台)のほかに大型バイクが格納できます。

1mでも段差をどのように活かすか?は設計の技術が問われるところです。

また、隣地との整合も設計段階の時点設計していかねばなりません。


1.道路と敷地との落差を利用したガレージ作りのポイント

  1. もっとも単純な構造工法です
  2. 敷地いっぱいにつくることができます
  3. 構造的にも頑強な地下躯体が作れるので安心
  4. 工事費も比較的安くできる
  5. 車のメンテナンスがしやすい
  6. ガレージと地上建物とがバランスするよう企画設計初期から考える
  7. 接道長さが長ければ長いほど台数が収容できる
  8. 道路と敷地の段差は1.8m以上ならばOK
  9. シャッターは1台用、2台用、3台用とでは格段に価格差がある
    おすすめはシングルで、次が2台用で、3台用は資金的に余裕があればOK
  10. エンジンをふかすことが想定されるので一部グリル付シャッターにする
    換気処理がなされていればグリル付きシャッターにする必要はない
  11. 他の居室とのレベル差を考える
  12. ガレージ内は道路レベルよりも高くし道路側に排水する
  13. 雨水の浸水に十分配慮しシャッター前には排水溝を用意する
  14. 道路がスロープになっている場合は乗り入れスロープ調整が大事
  15. 電気自動車(EV車)のための200v電源を用意する
  16. 出入口の高さはできるだけ2.1m以上を確保する
  17. ガレージ内から住戸内に直接入れるようにプランを工夫する

横浜市中区の外車4台が入る大型ガレージ(道路側3台並列・奥に1台縦列)

既存の土地を巧みに改造することで今までは縦列2台駐車から並列3台縦列1台を収容できた

道路横セットバック(後退)部分はお客様用カースペース2台分を確保している

建物に向かって左側が子世帯へのアプローチ。建物右側に親世帯の玄関を設けて駐車場も含め地下ですべてがつながっている。


横浜市鶴見区の外車2台が入る中型ガレージ(道路側2台並列・横に玄関と書斎)

擁壁駐車場の上は屋上庭園ならびにテラスなっているので子供たちと遊んだりバーベキューなどをすることができます。

今までは大谷石擁壁でしたが道路境界線ギリギリまで擁壁車庫を作ることができたので庭の面積も増えて外部空間としての庭が作れたので圧迫感もなくなりとても開放的になりました。

左から居室、玄関、ビルトインガレージ・外部出入口(勝手口)の順に配置しています。

接道部分の全長が大谷石積みの擁壁で、その全長を新しく擁壁を兼ねた地下室や地下車庫にしているので空間が無駄なく使えます。

また、擁壁を兼ねることでの擁壁を造らなくてよいコストメリットはもちろんのこと、力学的にも単なる新規擁壁に比べて背部擁壁の土地が横に押す力をしっかり受け止めていますので安心です。

土砂崩れを防止する意味でもこうした擁壁地下室は有効で、RC造の重い箱(=地下室底部)の奥行は一般の擁壁底部の何倍もの大きさ重量になりますので建築地背部の擁壁の土地所有者さんにも安全性を提供していることになります。


多摩市の外車5台が入る大型ガレージ(道路側3台並列・奥に2台縦列+納戸)

崖の丘の上に造成された高級分譲地に敷地段差(既存約2m)を利用した地下車庫と書斎、玄関、トイレ、ホームシアターを考える

 

 

ガレージの右側はガレージ上の屋上庭園(駐車場上の作庭)へ繋がる裏口です。
その右は隣地になりますが既存擁壁が玉石積みのため玉石がかなり硬いので切断がかなり大変な作業でした。


 相模原市緑区のワンボックスカー4台が入る大型ガレージ(道路側4台並列)

2002年(平成14年)に完成した二世帯住宅

地下2階部分がビルトインガレージになっており、そのビルトインガレージの上の地下1階は居室になっています。

そしてその地下居室のさらに上は屋上緑化を施した庭園になっています。

既存住宅の庭は2段の擁壁の上にありましたが、面積的には物干し場ほどの小さな庭でしたがRC造で建物を作れたことでかなり広い庭ができました。

地下2階部分がビルトインガレージになっており、そのビルトインガレージの上の地下1階は居室になっています。

 


八王子市のセダン4台が入る大型ガレージ(道路側4台並列駐車)

1988年(昭和63年)に完成した単世帯住宅

地下車庫の上は屋上緑化をしています。

相当量の土も入れて高木をはじめ中低木も配置して四季折々の花木も多く美しい築庭にしています。

 


世田谷区のセダン2台が入る大型ガレージ(道路側2台並列駐車)

1988年(昭和63年)に完成した二世帯住宅

1.道路と土地の落差を利用したガレージ

2.土地をそのままに建物の下へスロープで導くガレージ

3.建物の一部にガレージ